劇場版名探偵コナンと言えば、大規模なテロ行為と無茶苦茶なアクションシーン。
2018年の新作「ゼロの執行人」はこれらの要素を最大限に取り込みつつ、キャラクター達の魅力を最大限にひきだす作品に仕上がっていました。
当記事をご覧になられている方はこんな事を考えていると思います。
- これから「ゼロの執行人」を見に行くんだけど、どんな作品なのか知っておきたい
- もう「ゼロの執行人」見たけど、他の人がどんな印象を持ったのか知りたい
そんな方に向けて、本作の見どころや感想をできるだけ簡単かつ詳細にお伝えしたいと思います。
個人的には歴代コナン映画の中でも上位に入る作品です。
見に行こうと考えている方は絶対行きましょう。一部ネタバレがありますのでお気をつけください。
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「ゼロの執行人」あらすじ(ネタバレなし)
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東京湾に完成した新しい大型施設「エッジ・オブ・オーシャン」にて、5月1日に東京サミットが開催されることとなった。しかしその場所で、何者かにより大規模な爆破事件が引き起こされる。
事件発生時の防犯カメラの映像に、公安警察の警察官である降谷零(安室透)の姿が映っている事に気付いたコナンは、その安室の奇妙な行動と、爆破事件が起きたのがサミット当日ではない点に疑念を抱く。その後、事件現場で検出された指紋が一致した毛利小五郎が爆破事件の容疑者として逮捕される。
小五郎の無実を信じて独自に捜査を始めたコナンは、小五郎を逮捕した降谷零ら公安警察とやがて対立することとなる。(引用:Wikipedia)
劇場版あるあるの最新型施設オープン。そして爆破。さらには毛利小五郎の逮捕。開幕から息をつかせないほどの急展開が続きます。
これまでの劇場版と違い、日常シーンはオープニングからほぼ皆無。全力でシリアスとなっています。
小五郎の逮捕には公安警察が関わっていそうな事を察知したコナン。そして小五郎の無実を晴らそうとするコナンと公安警察の降谷零(安室透)がぶつかります。
真犯人は一体誰なのか。なぜ公安警察は小五郎を犯人としているのか。
真実VS正義
今までの劇場版作品に無いような社会派な作品になっています。ぜひ劇場でご覧ください。
「ゼロの執行人」の見どころ
日常パートを極力減らした硬派なシナリオ
「ゼロの執行人」の見どころは硬派なシナリオです。
オープニングの「エッジオブオーシャン」爆破から小五郎の逮捕までノンストップで続くため、気が休まる暇が全くありません。
その中で博士のクイズだけは忘れないのは流石というか、頑張っているというか…笑
そして、ご覧になられた方だとわかってもらえるはずですが、内容がとにかく難しい。
警察組織(公安部)やキャラクターの信念。伏線が複雑に絡み合っています。
特に警察組織のあり方に最もスポットが当てられており、内容のリアルさはさながら実写のドラマを見ているかのようでした。
取り扱っているテーマも、
- IoTテロ
- 遠隔操作
- 警察組織の隠蔽工作
と言った、僕らの生きる現実で問題となっているものばかり。
名探偵コナンというフィクションで、これからの未来に釘を刺しているかのようです。
そんな名探偵コナンらしくないリアルさが本作の見どころの一つではないでしょうか。
降谷零(安室透)という人間の魅力が伝わる演出
2作前の「純黒の悪夢(ナイトメア)」で劇場版初登場となった降谷零(安室透)が、本作品のメインキャラクターとなります。
容姿端麗・頭脳明晰で好青年でありながらどこか陰がありつつも、正義感が強い。ぶっちゃけ消化できないほどの要素を持つ魅力的なキャラクターが人気出るのも必然。
本作を見る方の中には降谷零が目的の方も多いはず。「ゼロの執行人」は彼の魅力が最大限引き出されています。
相棒のような警視庁公安部の風間やコナンとのやりとりは一言で言うとハードボイルド。
普段は大きな感情を出さない降谷零が胸に秘めている正義に対する熱さを感じられます。
クライマックスのコナンとの会話シーンは必見。世の女性たちも心打たれる事間違いなしです。
「ゼロの執行人」を見に行く前の事前準備
警察組織の形をある程度理解しておくこと
https://twitter.com/kaitouhayato570/status/984459821645627392本作「ゼロの執行人」は警察組織のあり方が重要なテーマになっています。
全く組織構成がわからないと「なんでこいつ渋ってるの?」「なんで同じ警察なのに対立してるの?」となりかねません。
劇場で購入できるパンフレットにも4ページに渡って警察組織の説明がある徹底ぶりです。
最低限押さえておいた方がいいポイントは、
- 警察庁(国)と警視庁(東京)は別の組織
- 降谷零は警察庁の公安部、風間は警視庁の公安部
この2点を頭に入れておくとストーリーがなんとなく見えてくるはずです。覚えておきましょう!
降谷零(安室透)というキャラクターを知っておく
僕は数年前、ちょうどコナンを読んでいない時期があり、その時に登場していたキャラクターが「降谷零(安室透)」でした。
劇場版をご覧になられる方の中には「普段コナンは見ない、読まないんだけど」という方もいるはず。主要なキャラクター(コナンや蘭、小五郎など)は知っているけど、準レギュラーまで押さえていない人も多いですよね。
本作「ゼロの執行人」は降谷零というキャラクターが、元々どういう人物か知っておく事で深く内容を理解できます。
降谷零(安室透)はトリプルフェイスを持つ男とされています。
- 安室 透:私立探偵(喫茶ポアロの従業員)
- 降谷 零:公安警察(コードネームはゼロ)
- バーボン:黒ずくめの組織(公安として潜入調査)
本作では公安警察としての「降谷零」が最も前面に押し出されます。
降谷零は「コナンに近い推理力」「空前絶後のドライビングテクニック」「犯人を撃退するボクシング」を発揮するなど、超優秀な人物です。
内閣総理大臣直下の組織「警察庁」の公安部に所属していることからも、国家を背負う責任感がケタ外れに高いことも魅力の一つ。
そんな彼とコナンがぶつかるとどうなるのか。本作の見どころですね。
ちなみに彼についてもパンフレットで2ページに渡って説明があります。
「ゼロの執行人」感想(ネタバレあり)
降谷零の魅力が前面に押し出せれていて素晴らしかった
やはり何と言っても降谷零の信念や格好良さが前面に押し出されている構成が素晴らしかったです。
物語クライマックスの、
コナン「そういえば、安室さんって恋人いるの?」
降谷零「僕の恋人は、この国さ」
一瞬のタメを置いてこの発言。イケメンにしか許されない言動です。カッコ良すぎ。
劇場にいた少女から淑女までドキッとさせられたでしょう。少なくとも僕はしました笑
他にも「違法捜査でも責任は自分で持つ」と言い、最後まで貫き通した信念と責任感。僕も見習わないとと身をつままされました。
忘れられないのはドライビングテクニック。モノレールを時速180kmで走る姿が2回出てきたときは変な笑いが込み上げてきました笑
もうあそこまで振り切ってたら時速200kmくらいは行ってそう…道路交通法とはなにか考えさせられます。
最先端技術をフルに活用した事件のリアルさ
人工衛星が登場した段階で「あ、絶対これ(人工衛星)落とされる」と思ったのは僕だけじゃないはず。
本作は遠隔操作という現実でも身近なテーマで衛星が乗っ取られました。流石に「NAZUチョロすぎでは…」とは思いましたが。
IoTについてはまだまだ現実に普及していませんが、今後現実に発生するかもしれない事件がコナンで映像化され、イメージを持てたのではないでしょうか。
一見過剰とも思える事件性も、リアルな物語も合間って「本当に起こるかもしれない」と思わされました。冷静に考えるとロックマンエグゼかよとツッコミましたが。
ただ、最先端技術を前面に押し出しているせいで理解が難しい面もありました。
ですが、今作はリアルさとフィクションが良いバランスになっていたと思います。
警察組織の闇が伝わるストーリー
正直あまり警察組織のことを理解できていないかもしれませんが、証拠の捏造など「現実にあるのではないか」と考えさせられました。
警察庁と警視庁で意見が食い違うのもリアル。実際の組織は一枚岩じゃないですからね。
2019年の新作は「怪盗キッド」
「ゼロの執行人」の放映が終わり、画面が暗転。
直後に画面に映し出されたのは「怪盗キッド」でした。
「また来年、劇場でお会いしましょう」
そのセリフと2019年GW公開予定の文字。新作は怪盗キッドがメインとなるシナリオになりそうです。
公開が楽しみですね。
「ゼロの執行人」まとめ
[st-minihukidashi bgcolor=”#4FC3F7″ color=”#fff” margin=”0 0 10px 0″]ゼロの執行人はこんな映画[/st-minihukidashi]
- 警察の闇や最先端技術でのテロなどコナンらしくない社会派なストーリー
- 降谷零の言動や正義への信念がカッコ良いことがわかる演出
- 劇場版コナン史上最大規模のクライマックス
「ゼロの執行人」はこれまでのコナンの様式美を取り入れつつも、全く新しい作風にチャレンジしている印象を受けました。
コナン好きや降谷零のファンはもちろん、普段コナンに興味のない実写ドラマ(相棒や踊る大捜査線など)好きの方にもおすすめできる作品となっています。
ぜひ劇場公開されている今のうちにご覧ください。
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