こんばんは、いちあきです。
本日11/3は実写映画『氷菓』の公開日です!ということで朝一番からさっそく見に行ってきました。
結論としてはほぼ完全に原作通りで面白かったです。
とはいえ、逆にほとんど原作通りすぎて実写映画としてのコメントがあまりできないのはちょっと辛いところですね。
原作との違いがあったとしても、実写かつ視聴者層に合わせてわかりやすくなっていますので良かったです。
あえて簡単に気になる点を挙げるなら
- 『岡山天音』が演じる『福部里志』が好き!
- セリフ回しや仕草がちょっと現実離れしている
- キャラクターの掘り下げは少ない
という感じ!
特にアニメ化もされている『氷菓』なので、演じる役者さんについては視聴前から気になるところでした。
ひと目見たときは正直「このメンバーかー」なんて思いましたが、実際に見てみると評価はガラッと変わることもあったので、やっぱり見ないとわからないものですね。
ここから先はネタバレ感想がありますので、視聴前の方はご注意ください。
[st-minihukidashi bgcolor=”#4FC3F7″ color=”#fff” margin=”0 0 20px 0″]実写映画『氷菓』が面白いと思ったら、原作小説は10倍面白いかも[/st-minihukidashi]
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実写映画『氷菓』あらすじ
「省エネ主義」の折木奉太郎が姉のアドバイスで廃部寸前の古典部に入部するところから物語が始まります。
そこには同じ1年の「千反田える」も一身上の都合で入部していました。
「省エネ主義」の奉太郎ですが、えるの圧倒的な好奇心により奉太郎は日常の謎に挑むことになります。
さらには奉太郎の友人の「福部里志」や話の成り行きで「伊原摩耶花」も入部することに。
そんなある日、奉太郎はえるに学校外で呼び出されある依頼を受けます。
「私が伯父からなにを聞いたのか、思い出させて欲しい」
伯父である関谷純は昔「古典部」に所属していたようで、幼稚園児だったえるは「古典部」について何かを聞いたようです。
そのときに言われた言葉でえるは泣いてしまったらしく、ずっと心に引っかかっています。
奉太郎は千反田えるの人生観に関わるため、安請け合いできないが「気になることがあったら伝える」と提案することに。
平行して「古典部」の活動として文集を作成することを決め、文集のバックナンバー『氷菓』を見つけます。
『氷菓』の1ページ目を読むと関谷純に関する奇妙な記述がありました。
ここから文集『氷菓』とえるの伯父『関谷純』に何があったのか、奉太郎たちはその謎に挑むことになります。
過去に『関谷純』に何があったのか。最後には少しビターな結末が待っています。
気になる方はぜひ映画をご覧ください。
実写映画『氷菓』登場人物とキャスト
この紹介写真の「千反田える」(広瀬アリス)がちょっと媚びたお嬢様感が出ていてわたし気になります!というか広瀬アリスが可愛くない。
「全体的に中途半端にアニメに寄せているなー」と思ったのが第一印象でした。
実際に映画を見ると、中途半端なキャラクターと振り切っているキャラクターが二極化している印象を受けました。
『折木奉太郎(山崎賢人)』は語り口調の演技が気になるところ
「山崎賢人、最近実写化出すぎじゃね?」と斉木楠雄の災難でもネタにしていたように、実写化出すぎですね。
僕の知っているだけでも『ジョジョ』『斉木』『氷菓』と3本あります。
とにかく過去の作品と今回の『氷菓』を思い返して気になるのは「演技があまり上手くないのでは?」ということ。アニメ主人公特有の語り口調が棒読みになっていることが多く感じました。
特に「折木奉太郎」はアクティブな性格ではないものの、脳内で推理を展開させるために自問自答したり、他者に推理を伝えたりとどうしてもセリフが多くなります。
それが絶妙に棒読みっぽく感じてしまい、ちょっとだけ気になりました。
ですが、全体的には折木奉太郎っぽい雰囲気は出ており、おおむね満足です。
何より、推理シーンで頭を掻きむしったりする仕草は実写だからこそ感じられるリアル感がありました。
というか宣材写真の顔めちゃくちゃ高校生っぽいのが凄い。
『千反田える(広瀬アリス)』はアニメと比べられて力及ばずか
間違いなくネット上での低評価の原因の1つ。
実際に映画を見ていない人たちの恰好の標的です。
広瀬すずの姉である広瀬アリスですが、やっぱり千反田えるを演じるのはちょっと無理があったかなーという印象。
公式の紹介写真の段階で違和感しかありませんしね。手をあごに当ててるの、なんか媚びてません?
とはいえ、広瀬アリスが悪いというより『千反田える』というキャラクターが実写向けでないというのが問題だと思いました。
千反田えるは旧家のお嬢様であり、非常に清楚な印象をもつキャラクターです。
実際、清楚かどうかはともかく、成績優秀の容姿端麗という言葉がぴったりにならなくてはなりませんが、写真からはとても感じられません。
決して広瀬アリスは可愛くないわけではないのですが、実写にすると「わたし、気になります!」と言って物語を引っ張っていけるほどの魅力は出せないですね。
一方、アニメ版は半端なく可愛く描かれているので、多少無茶なキャラクターであっても可愛さで押し通せるのが強いところ。
ただ、広瀬アリスも「わたし、気になります!」のシーンでは現実ではそんなに目を開くことないだろうというくらい必死で目を見開いて頑張っているのはわかりました。
あとは……うん、思い出せないや。ごめんなさい。
『福部里志(岡山天音)』は意外に合ってた度NO1
ぶっちゃけ、最初に初めて実写版の里志を見た時は「ん?お顔があまりよろしくないですね」と思いましたええ。(ファンの方すみません)
ですが、実際の演技を見てみるとアニメ風の演技が自然とできているんですね。スクリーンの中、たしかにそこには福部里志というキャラクターがいました。
声のトーンから仕草まで「アニメのトレースか?」と思うくらい似ています。毎シーン喋るごとにすごくてちょっとだけ身震いしたほど。
最近いろんな作品で岡山天音は引っ張りだこのようですが、その意味がなんとなくわかったような気がします。
実写映画『氷菓』ネタバレ感想
結果的にはほぼ原作通りの作品となっていました。
とはいえ、尺の都合上いくつかのシーンはカットされていたり、細かい言い回しは異なっていましたが。
映画監督「安里麻里」さんの手腕
ちなみに実写映画『氷菓』の監督は『安里麻里』さんです。
ホラー畑の映画監督なので、全体的にめちゃくちゃ暗くされたら嫌だなと思ってたのですが、そんなことはありませんでした。
監督自体が数年かけて『氷菓』の構想を練っていたようで、さすがの完成度でした。
実写映画化にあたりシーンがまるごと抜け落ちていたのは「遠垣内の新聞部のくだり」です。文集『氷菓』は地学準備室でなく、「古典部」部室にそのままありました。
特に問題のないカットですね。尺の都合上問題ないでしょう。
「折木奉太郎」が人間らしくなっていた
個人的に気になったのは「折木奉太郎」(山崎賢人)の性格が実写に合わせてリアルよりになっていました。具体的には感情をよく表に出していた印象です。
例えば「古典部」に入部した際に「千反田える」がすでに入部していたことを知り、入部届を握り潰します。そこには確かに「怒り」の感情があったことと思います。
『氷菓』時点の原作の奉太郎はどちらかというと無気力。怒ってしまった出来事に対して強い感情を抱くことは少なかったと思います。
また、千反田家での推理シーンやラストシーンにおいても原作と比べると無い知恵を絞り出したかのようなシーンになっています。
特にラストは奉太郎自身は謎を解いておらず、先生に答えを聞くという結果に。
ここが納得いかなかった人は多いのではないでしょうか。
ただ、これらの演出を通すことで「折木奉太郎」という人間が、推理をするために用意された主人公でなく実際の人間味を足すことができていたのではないでしょうか。
実写映画『氷菓』まとめ
個人的には満足でしたが、どちらかと言えば『氷菓』自体の面白さが際立っていたという感想になります。
とはいえその魅力を引き出せた以上実写化は良かったのではないでしょうか。
細かい展開の違いは視聴者に配慮されており、新しい『氷菓』ファンが増えるのではないかと期待します!
3作目の『クドリャフカの順番』まではサクッと読めるのでおすすめです!
僕が好きなのは2作目の『愚者のエンドロール』です。奉太郎の心の変化をうまくとらえた作品となっています。
興味のある方は以下の記事を読んでから、原作も見てみてください!
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